メタボ市場に関する考察

すっかり定着した感のあるキーワード「メタボリックシンドローム」

 

メタボリックシンドロームをキーワードとした市場とはどのようなものがあるのでしょうか。
非常に大まかですが二通りに分けられるのではないかと思っています。ひとつは健康診断サービスやフィットネスクラブなどによる特定健診・特定保健指導に関わる事業です。これは基本的にBtoBと呼ばれる企業間取引の形態で、国による制度の制定に乗じた形によるサービスです。この形態は設備の所持やサービスの基盤があることがある程度前提となりますが、サービスの差別化や価格競争が激しく新規参入は非常に難しい分野といえるでしょう。
もうひとつは、いわゆる個人が財布からお金を出して商品をかったり、サービスの提供をうけるBtoCの形態です。健康食品やノウハウ本、ダイエットグッズなどがこれにあたります。メタボリックシンドロームというキーワードが広まり定着することから予想されるのは、新規市場の確立です。主にターゲットになるのは中高年層でこれまで健康への意識が乏しかった層となるでしょう。中高年層といっても早ければ20代からメタボリックへの意識を持たざるをえない状況の人も数多く出てくると仮定することもできます。ゲーム機のWiiなど、これまで健康に関係の無かった市場でも工夫次第で新規参入ができることがこのBtoC市場の特徴といっていいでしょう。

メタボBtoC市場の動向

メタボ関連商品(サービス)の市場は続々と誕生し生育している現状ですが、一方でメタボ特需と呼べるほどの規模への昇華はむしろこれからだといえるでしょう。言葉としてはすでに浸透しているメタボリックシンドロームですが、このキーワードが注目されることになったきっかけはメタボ健診制度実施の決定があったからです。これが2005年のことで、流行語大賞となったのが2006年ですが、制度開始後にメタボに注意して何かをし始めたり買ったりという人は案外少ない状況です。実はいくつかの商品はメタボブームをきっかけに、ある程度の成功を収めているものはありますが、実際の購入層をみてみると、もともと健康への意識が高い層が購入しているにすぎないのです。メタボ健診制度のターゲットは、健康やダイエットへの意識が低いため、まだまだ市場の表側にまでは出てきていない状況といっていいでしょう。むしろ制度の徹底状況や進展を考えると2010年ごろからようやく、新市場として認知できる規模になると考えていいかもしれません。